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食材や健康食品やサプリメントの栄養・調理方法・料理方法・保存方法・豆知識を紹介。
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山葵
2011-08-20 (土) | 編集 |
 わさびはアブラナ科の多年草で、一年中収穫ができる。原産は日本で奈良時代の文献に登場し、鎌倉時代には食用とされていたようだ。栽培されるようになったのは江戸時代からで、現在の静岡市葵区有東木で始まったと言われている。
 日本が原産の本わさびは大きく沢わさびと畑わさびに区別される。沢わさびは渓流やきれいな湧き水を利用して栽培されたものを言う。畑わさびは比較的湿気の多い畑やビニールハウスを利用して栽培されたものを言う。どちらも立派なわさびになるまで2~3年ゆっくりと育つ。
 西洋わさびは気候穏和な東ヨーロッパが原産地といわれているホースラディッシュのことである。西洋わさびは本わさびに比べて大きく、すりおろすと大根のように白い。ローストビーフのつけ合わせなどにつかわれる。
 チューブわさびには「本わさび使用」などと書かれているが、チューブ裏面の原材料をよく見てみると「本わさび、西洋わさび」となっている。西洋わさびは日本のわさびとは見た目がかなり違うが、同じ辛み成分をもっている。西洋わさびは、日本では主に北海道で栽培されており、本わさびとは味や香りが違うものの加工がしやすく安価なため、チューブわさびや粉わさびなどの原料につかわれている。
 わさびの辛みの素はシニグリンと呼ばれる配糖体である。わさびをすりおろしたときに細胞が壊れ、シニグリンと酵素が混ざりあうことで辛みが生まれる。しかし辛みは揮発性のため、たった5分でピークを迎え、長持ちしない。
 刺身や寿司に欠かせないのは魚の生臭さを消す効果があるためである。独特の香りと辛みが胃を刺激して食欲と消化をサポートしてくれる。
 料理にわさびを利用するのは、味や香りだけではなく、腐敗を防ぐ意味もある。わさびの辛味成分には大腸菌やサルモネラ菌など、多くの食中毒の原因となる菌の増殖を抑える働きがある。O-157の繁殖も抑える。
 血液凝固を防ぎ、血管が詰まるのを予防する効果がある。ただし本わさび特有の成分によるもので、西洋わさびには含まれていない。
 わさびに含まれる辛味成分アリルイソチオシアネートは味覚を刺激して脳の血流を向上させ、脳細胞を活性化させて脳の反応速度を向上させる。アリルイソチオシアネートは血小板の固まりを溶かし、血液の流れをサラサラにする効果もある。
 老化の原因である活性酸素を除去する抗酸化物質には色々あるが、その中でも強力なものとしてゴマリグナンがある。わさびの抗酸化力はゴマに比べて1/5程度しかない。ところがわさびに含まれるスルフィニルはもともと人間がもっている抗酸化作用を高める働きがある。全身の抗酸化力がアップし、老化の原因である活性酸素を撃退してくれる。肌や肝機能も若返らせる。
 人間の体にはもともと抗酸化力をもつ物質が備わっている。その一つがGST(グルタチオン-S-トランスフェラーゼ)である。GSTは1つ1つの細胞の核から生まれるため、全身に存在している。GSTは活性酸素をはじめとする毒素が現れると発生し、活性酸素や毒素を無毒化して尿や汗とともに体外へ排出される。GSTは加齢とともに働きにくくなり、活性酸素の除去能力が低下する。
 わさびを摂るとスルフィニルが小腸から吸収され、およそ24時間体内を巡りつづける。スルフィニルが細胞にやってくると毒素と勘違いをしてGSTが発生する。活性酸素が発生する前にGSTが存在するため、活性酸素が発生してもすぐにGSTが活性酸素を除去し、細胞が傷つけられるのを未然に防ぐことができる。肝臓では特に多くのGSTが発生し、活性酸素や有害ミネラルなどの毒素を無毒化している。
 スルフィニルは本わさびの細胞にブドウ糖と結合した形で存在している。本わさびをおろすことで細胞が壊れ、別の細胞にあった分解酵素がスルフィニルとブドウ糖の結合を断ち切り、スルフィニルが外に出てくる。
 スルフィニルは本わさびにか含まれていない。チューブの場合は本わさび入りと書かれたものがいい。効果が現れるには1日5g以上摂る必要がある。5gは小さじ一杯程度である。
 わさびのつんとくる辛味が苦手な場合は、熱を加えると辛味がなくなる。スルフィニルは熱に強いので、加熱しても問題ない。スープに混ぜたり、天ぷらに混ぜたりするとおいしくいただける。
 わさびはみずみずしい緑色で太さが均一なものを選ぶ。手にとってずっしりと重いものほどみずみずしく新鮮である。わさびのイボイボは茎の落ちた跡で、イボイボの間隔が細かければゆっくり成長した良質のわさびである。
 保存する場合は水でぬらした新聞紙やキッチンペーパーでくるんでラップし、冷蔵庫の野菜室に入れる。
 わさびの美味しいおろし方は、茎を1本ずつ丁寧に手で取り、よく水洗いして茎の方からおろし始める。古くなって皮が黒っぽくなったものは皮をむいた方がいいかもしれないが、基本的にわさびは皮のままおろす。茎からおろすのは茎の方が新鮮だからで、辛さは茎と根では同じくらいである。
 おろし方は目の細かいおろし器で「軽く円をかくようにやさしく」が基本である。空気を含ませるようにゆっくりおろすと細胞が細かく壊れてわさび独特の辛みと風味が出てくる。おろし器に砂糖を少し振りかけてからおろすと更に辛みを引き出すことができる。


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